平屋の中二階で広がる暮らし方|メリット・デメリットや間取りをご紹介

平屋の中二階で広がる暮らし方|メリット・デメリットや間取りをご紹介

平屋の中二階で広がる暮らし方|メリット・デメリットや間取りをご紹介

近年、シンプルで暮らしやすいと人気の平屋に、空間を有効活用できる「中二階」をプラスした間取りが注目を集めています。

中二階は平屋の持つワンフロアの快適さを残しつつ、開放感や収納力、遊び心のある空間を実現できます。

「平屋に住みたいけれど、もう少し空間が欲しい」「家族のそれぞれの居場所を確保したい」と考えている人にとって、中二階は理想的なスタイルでしょう。

ただし、中二階を設けることで構造が複雑になったり、費用が上がったりするケースがあるため、計画の際にしっかりとメリット・デメリットを理解しておくことが大切です。

今回は、平屋の中二階のメリット・デメリットや間取りアイデアをご紹介します。

心地よい住まいを平屋で実現したい方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

この記事でわかること

  • 平屋における中二階とは?
  • 平屋に中二階を設ける5つのメリット
  • 平屋に中二階を設ける3つのデメリット

平屋における中二階とは?

平屋といえばワンフロアで完結する住まいをイメージする方が多いですが、近年は「中二階」を取り入れることで、空間に奥行きと多様性をもたせた暮らしが注目されています。

限られた床面積でも、立体的に空間を活用できる中二階は、収納や趣味のスペース、ワークスペースとしても活躍します。

中二階は平屋の快適さを損なうことなく、暮らしの幅を広げられるのが大きな魅力です。

1.中二階とは何か?

中二階とは、一般的に1階と2階の中間に設けられる「中間階」のこと。

主に、天井高を工夫して生まれる空間です。

正式な2階とは異なり、床面積に制限があり、高さも抑えられているのが特徴です。

特に平屋住宅は屋根裏の高さを有効に活用し、中二階を設置することで空間を立体的に活用できます。

用途としては、収納スペースや書斎、子供の遊び場など、日常生活に便利な多目的空間として活躍します。

2.中二階とロフト・スキップフロアの違い

中二階と混同されがちなのが「ロフト」や「スキップフロア」です。

中二階は1階と2階の中間に位置する独立した空間で、固定階段などでアクセスできるのが一般的です

一方、ロフトは天井高を活用した簡易的な空間で、はしごなどで上り下りするケースが多く収納や寝室のサブスペースとして用いられます。

構造的には床面積が制限されており、建築基準法により居室として使えないこともあります。

スキップフロアは1階と2階の間に段差を設け、異なる高さの空間を作る方法です。

視線が抜けることで開放感が生まれ、住まい全体に一体感を持たせられます。

中二階はあくまで限られた空間の有効活用に特化した構造で、独立性の高いスペースである点がロフトやスキップフロアと異なる点です。

平屋に中二階を設ける5つのメリット

平屋に中二階を取り入れることで、限られた床面積をより立体的に活用できます。

高さを活かして生まれる中二階は、住まいに新たな可能性をもたらしてくれるでしょう。

ここからは、中二階がもたらす5つのメリットをご紹介します。

1.空間を有効活用できる

平屋はワンフロアで完結する住まいのため、土地面積によっては居住スペースに限りがあります。

中二階を取り入れると、屋根の高さを活かして水平だけでなく垂直方向にも空間を確保できます。

たとえば、リビングの一角を吹き抜けにし、上部に中二階を設けると開放感と実用性の両方を兼ね備えた間取りに仕上がるでしょう。

収納スペースが足りない家庭やテレワークのための書斎が欲しい人にとっても、中二階は有効な選択肢となります。

限られた敷地での家づくりにおいて、中二階は魅力的な空間活用の手段と言えるでしょう。

2.収納力が高くなる

中二階を設けると、平屋でも十分に収納力が高くなります。

とくにファミリー世帯は季節ごとの衣類や家電、子供の学用品や思い出の品など収納しておきたいものが年々増えていく傾向にあります。

平屋は収納が足りないと物であふれ生活動線が複雑になるため、収納力の確保は重要です。

中二階を収納専用スペースとして活用すれば大容量の収納が実現でき、居住空間をすっきりと保てるでしょう。

また、中二階の床下も収納として有効活用すれば、家全体の収納効率が大幅にアップします。

生活感を抑えすっきりとしたインテリアを楽しみたい方にとっても、中二階の収納力は大きな魅力となるでしょう。

3.家族と程よい距離感が生まれる

平屋はワンフロアで生活が完結するため、家族と程よい距離感が生まれます。

ただし、常に家族が近くにいることでプライバシーが確保しづらく、時には一人になりたいと感じることもあるかもしれません。

平屋に中二階を設置すると、同じ空間にいながらも程よい距離感を保てます。

たとえば、リビングに隣接する中二階スペースを設けると、家族の気配を感じながらも自分の時間を過ごせる環境が整います。

子供が本を読むスペースとしても最適で、親の目が届きやすい安心感もあるでしょう。

中二階は完全に部屋を仕切るのではなく、ゆるやかに空間を分けることでお互いの存在を尊重しながら暮らすことが可能になります。

4.開放感のある間取り作りができる

 平屋に中二階を設けると、天井高を活かした開放的な空間設計が可能になります。

特に、勾配天井や吹き抜けとの相性が良く、視線が縦に広がることで実際の床面積以上に広く感じられます。

平屋にありがちな「天井が低くて圧迫感がある」といった印象を払拭し、明るくのびやかな空間づくりが叶うでしょう。

また、中二階の床をスケルトンにすることや手すりを抜け感のあるデザインにすることで、より一層開放感がアップします。

平屋でありながら空間に変化や奥行きをもたらす中二階は、暮らしの中に「開放感」と「特別感」を加えます。

5.デザイン性が高くおしゃれな空間になる

中二階を取り入れると、デザイン性が高くおしゃれな平屋になります。

縦の変化をもたらす中二階は空間構成に奥行きを生み出し、建物全体の印象をおしゃれに演出してくれます。

たとえば、中二階の壁をガラス張りにすることやアイアン素材の階段や手すりを採用するなどもおすすめ。

インテリアの自由度も高く、自分好みのスタイルを表現しやすくなります。

視線の抜けを意識してデザインすれば、コンパクトな平屋でも狭さを感じさせないでしょう。

平屋に中二階を設ける3つのデメリット

中二階のある平屋は、空間に立体的な広がりをもたらし、デザイン性や機能性にすぐれています。

ただし、その一方で注意しておきたい点も存在します。

ここからは、中二階を取り入れる際に注意すべき3つのポイントを見ていきましょう。

1.建築費用が高くなる

中二階を設けると通常の平屋よりも、建築費用が高くなる傾向があります。

中二階は、構造が複雑になり設計・施工に手間がかかるためです。

特に、天井の高さを確保しつつ、中二階を安定して支えるには、柱や梁などの補強が必要となり建材費や工事費が増加します。

また、階段やスキップフロア用の手すり・照明・空調設計など、細部にわたる設計や施工が求められコストがかかりやすいのが現実です。

中二階を取り入れることで得られる価値は高いものの、予算とのバランスを見極めたうえで計画を進めることが大切です。

2.断熱性を高める必要がある

中二階を取り入れた平屋は、断熱性を高める必要があります。

空間が上下に広がると、室内の温度差が生まれやすくなります。

天井を高くすると暖かい空気が上昇しやすくなり、冬場は中二階が暖まりすぎる一方で床付近が冷え込むこともあるでしょう。

また、夏場は上部に熱気がこもりやすく、中二階が暑く感じるケースも。

温熱環境の不安定さを解消するためには、通常の平屋以上に断熱対策が求められます。

屋根や壁、床の断熱材の性能を高めるのはもちろん、断熱性の高い窓やサッシの採用、適切な換気システムの導入も検討が必要です。

3.バリアフリー性が下がる場合がある

 平屋に中二階を設けると、バリアフリー性が下がる場合があります。

中二階は段差や階段が必要になるため、足腰に負担がかかりやすく高齢者や小さな子供がいる家庭では注意しなければなりません。

車椅子の利用者にとっては、段差が移動の大きな障壁となるでしょう。

中二階の安全対策としては、手すりの設置や滑りにくい床材の使用、段差を緩やかにするスロープの導入などが挙げられます。

設計段階で家族構成や将来のライフスタイルを踏まえ、バリアフリー性能とのバランスを考慮することが大切です。

平屋の中二階の活用法【おすすめの間取り】

平屋の中二階は空間を仕切りながらも、暮らしの幅を広げるすぐれたアイデアです。

ここからは、中二階の具体的な活用法をご紹介します。

1.書斎やワークスペースにする 

中二階は静かなプライベート空間として、書斎やワークスペースに活用するのに最適です。

リビングや寝室とは別の階層に設けることで、仕事や趣味に集中しやすい環境が作れます。

テレワークが多い人は、周囲の生活音を気にせず仕事に専念できるスペースが重宝されています。

中二階を書斎として利用する場合はデスクや書棚をコンパクトに配置し、効率的な作業ができるようにしましょう。

また、窓の配置によっては自然光を取り入れやすく、快適な空間作りが可能です。

中二階は家族との距離を保ちつつ、快適なワークスペースとなります。

2.趣味の部屋にする

中二階は、趣味の部屋としても理想的なスペースです。

音楽演奏や絵画、手芸、読書など自分の時間を楽しむ場所として利用すると、家全体の生活空間をすっきり保てます。

中二階は趣味の道具や材料をまとめて収納できるので、散らかりにくく使いたいときにすぐ取り出せるのもメリットです。

また、リビングなどのメインスペースとは少し離れているため、音や匂いが気になりにくく、家族に迷惑をかけずに作業に没頭できます。

趣味の充実は心の豊かさにもつながり、中二階の有効活用としておすすめです。

3.キッズスペースにする

中二階は子供の遊び場や学習スペースとしても便利です。

リビングから目の届く範囲に設置すれば、子供は安全に遊びながら家事や他の作業を進められます。

小さな子供が遊ぶスペースをリビングと分けることで、片付けや掃除がしやすくなるでしょう。

中二階のキッズスペースは成長に合わせて学習机を置いたり、本棚を配置したりと使い方も多彩です。

ただし、事故防止をするために、階段の安全対策をすることが重要です。

4.収納として利用する 

中二階を収納スペースとして活用すれば、平屋の限られた床面積を圧迫せずに収納力をアップできます。

季節家電や衣類、思い出の品など普段あまり使わないものをまとめて収納するのにもおすすめです。

中二階を扉や引き戸で隠せば見た目もスッキリし、生活空間の整理整頓に役立ちます。

中二階の高さや広さを考慮し、収納棚やボックスを工夫すれば出し入れもしやすくなるでしょう。

5.セカンドリビングにする 

中二階をセカンドリビングとして活用するのも、おすすめ。

セカンドリビングは家族それぞれの時間を尊重しつつ、リラックスできる別の居場所が生まれます。

読書やテレビ鑑賞、趣味の時間を過ごすスペースとして、リビングと分けることで生活にメリハリがつくでしょう。

中二階は狭すぎず広すぎない適度なスペースで、日常の雑音や動線から離れてリラックスできるのが魅力です。

使い方次第で、住まいの居心地を大きく向上させられるでしょう。

平屋の間取りについて、以下の記事でも詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。

【施工事例あり】平屋の間取りのポイント|メリットや費用相場も解説

平屋に中二階を設ける際の注意点

中二階は便利なスペースですが、設置にはいくつかの注意点があります。

税金面や施工面でのリスクを把握し、安心して計画を進めるために押さえておきましょう。

1.固定資産税の評価額が変わる可能性がある 

平屋に中二階を設けると、床面積が増えるため固定資産税の評価額が変わる可能性があります。

固定資産税は建物の延べ床面積や構造、用途によって算出されるので、中二階が増築や用途変更として扱われる場合、税負担が増加することも考えられます。

自治体ごとに評価基準が異なり、事前に市区町村の窓口や税務署で確認することが重要です。

中二階設置前に税務の専門家や施工会社に相談し、想定される税額の変動や控除・減免の可能性について把握しておくと安心でしょう。

2.実績のある施工会社に依頼する

 中二階は、実績のある施工会社に依頼することが重要です。

中二階の設置は単なる増築以上に構造計算や設計の専門知識が必要で、経験不足の業者に任せると耐久性や安全性に問題が生じるリスクがあります。

信頼できる施工会社は建築基準法や耐震基準を遵守しながら、安心して暮らせる中二階を設計・施工してくれます。

また、施工後のアフターサービスや保証体制も充実していることが多く、万が一のトラブル時にも対応がスムーズです。

星野建設は、平屋の施工実績が豊富です。

平屋に中二階を設けることについて相談したい方は、星野建設にお気軽にご相談ください。

まとめ|中二階のある平屋で豊かな暮らしを実現しましょう 

平屋に中二階を設けると、限られた空間を有効に活用でき暮らしの幅を大きく広げられます。

書斎や趣味の部屋、キッズスペース、収納やセカンドリビングなど、ライフスタイルに合わせた多彩な使い方が可能です。

ただし、段差の増加によるバリアフリー性の低下や、固定資産税の変動など注意すべき点も存在します。

安全で快適な住まいづくりのためには実績のある施工会社に依頼し、細かい部分までしっかり検討することが大切です。

ぜひこの記事を参考に、平屋の中二階を検討してみてください。

星野建設は、平屋の施工実績が豊富です。

平屋に中二階を設けることについて相談したい方は、星野建設にお気軽にご相談ください。

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