建売と注文住宅のどっちが自分に合っている?違いやメリット・デメリットを徹底比較
建売と注文住宅のどっちが自分に合っている?違いやメリット・デメリットを徹底比較
新築住宅を建てる際に「建売」を買うか「注文住宅」を建てるか、悩む人は多いのではないでしょうか。
建売と注文住宅にはそれぞれメリット、デメリットがあり、価格やデザインの自由度に違いがあります。
建売と注文住宅の違いを知り、選ぶ判断基準を理解できれば、自分に合ったマイホームを手に入れられます。
今回の記事では建売と注文住宅のメリット、デメリット、価格や寿命を徹底比較します。
建売と注文住宅、どちらが良いのか迷う場合はぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 耐震等級の詳細
- 耐震等級3のメリット・デメリット
- 耐震等級3の家を建てる際の注意点
目次
建売と注文住宅の比較
「建売を買う」か「注文住宅を建てる」か、どちらが良いのか決めかねている人は多いのではないでしょうか?
まずは「建売」「注文住宅」を比較し、違いを知ってから十分に検討すると良いでしょう。
ここからは、建売と注文住宅の比較表で違いを見ていきましょう。
<建売と注文住宅の比較表>
建売住宅 | 注文住宅 | |
価格 | 設備や部材をまとめて注文する形式の建売住宅は、コストダウンしやすい | こだわりがあると建築費用は高くなる |
価格の分かりやすさ | 販売価格が明示されているので、価格が分かりやすい | 付帯工事やオプション工事などがあるため価格は分かりにくい |
寿命 | 注文住宅と違いはない | 注文住宅と違いはない |
入居までの期間 | 入居までの期間は短い。 | 入居までに時間がかかる |
設計の自由度 | 設計の自由度は期待できない | 自由に設計できる |
内装やデザインのこだわり | 内装やデザインは基本的に変えられない | 自由に好みのテイストを追及できる |
工程チェック | 建築過程は見ることができない | 建築過程を確認でき事が多い |
契約内容 | 建売住宅の売主と「売買契約」を結ぶ | 土地の売主と「売買契約」、注文住宅の施工会社と「工事請負契約」を結ぶ |
資金計画 | 資金計画を立てやすい | 資金計画は立てにくい |
リフォームへの備えやすさ | 建売はリフォームを想定して建てられることが少ない | 設計段階からリフォームを想定した間取りにすることが可能 |
保証とアフターサービス | 10年保証が義務つけられている | 10年保証が義務つけられている |
建売と注文住宅どっちが自分に向いている?
建売と注文住宅はそれぞれに特徴があり、どっちが自分に向いているのか判断できないこともあるでしょう。
ここからは「建売住宅に向いている人」「注文住宅に向いている人」をご紹介します。
建売住宅に向いている人
建売住宅は入居までの時間が短いため、面倒な購入手続きや時間の手間をかけたくない人におすすめです。
下記の項目に当てはまる人は、建売住宅に向いています。
・すぐに住宅に入居したい人
・土地の購入手続きが面倒に感じる人
・住宅購入に、時間や手間をかけたくない人
・大規模な建売分譲地に魅力を感じる人
・住宅の間取りやデザインがある程度決まっている方が楽に感じる人
注文住宅に向いている人
注文住宅は設計の自由度があるため、家づくりにこだわりたい人に向いています。
注文住宅に向いている人は、下記の項目に当てはまります。
・土地を所持している人
・自分の希望の家をイメージしている人
・外観、内装デザインにこだわりのある人
・建築に時間や手間をかけてもかまわない人
・家づくりを依頼するハウスメーカーや工務店が決まっている人
建売と注文住宅|特徴の違い
建売住宅と注文住宅の違いを一言でいうと「土地を買って家を建てる」か「土地付き建物を買うか」の違いになります。
ここからは、建売と注文住宅の特徴を見ていきましょう。
建売の特徴
建売は住宅の売主と売買契約を結んで、土地付きの住宅を購入することを指します。
住宅が完成している状態で販売する建売と、建築中に販売が始まる建売に分けられます。
いずれもデザインや設計が決まっていることがほとんどです。
完成前に建売を販売している場合は、設備や内装の一部を選択できる場合があります。
建売住宅はまとまった広い土地を区画に分けて、同じような工法でいくつかの家を建てるケースもあります。
近隣の住宅と外観や内装が類似しますが同じ材料を大量に仕入れており、ある程度形が決まっている建売住宅の価格は安くなる傾向です。
注文住宅の特徴
注文住宅は、施工会社と建築工事請負契約を結んで建てる家のことです。
注文住宅は土地によって、建築条件なしと建築条件付きに分けられます。
建築条件なしの土地は自分の希望の施工会社に依頼できますが、建築条件付きの土地は指定された施工会社で家を建てなければなりません。
注文住宅は建売と異なり、予算や法令の範囲内で自由に設計できるのが魅力になります。
建売と注文住宅|メリットの違い
建売と注文住宅のメリットは異なるため、自分に合った住宅を選択するヒントになります。
ここからは、建売と注文住宅それぞれのメリットを解説します。
建売の3つのメリット
建売住宅はあらかじめ住宅の仕様が決まっているため、入居までに手間や時間がかからないのがメリットです。
購入費用が安くなる場合もあり、子育て世帯や若い世代を中心に人気があります。
建売のメリット1:購入費用を安く抑えられる場合がある
建売住宅の大きなメリットは、購入費用を安く抑えられる場合があることです。
建売はすでに住宅や設計が出来上がっているため、打ち合わせにかける手間や人件費が必要ありません。
まとまった広い土地に区画を分けて建売住宅を販売する場合は、材料をまとめ買いできるため購入費用が安くなります。
建売のメリット2:住宅を確認してから購入できる
建売は、実際に建てられた家を確認してから購入できるのもメリットです。
住宅はシミュレーションをしたとしても、具体的に完成イメージを想像するのが難しくなります。
建売住宅は実際に物件を確かめてから検討ができるので、住んでみて「イメージと違う」と後悔することはありません。
建売のメリット3:入居までの期間が短い
建売住宅のメリットは、入居までの期間が短いことです。
完成した建売住宅を購入する場合は、すぐにでも入居できます。
子供の学校入学や会社の転勤など、入居を急いでいる人には大きな魅力と言えるでしょう。
注文住宅の5つのメリット
注文住宅の大きなメリットは、建築の自由度があることです。
注文住宅は、自分の理想のテイストが決まった人や家づくりにこだわりたい人に向いています。
注文住宅のメリット1:建設予定地を自由に決められる
注文住宅は、土地選びを自分で決められるのがメリットです。
広さや方角、住みたいエリアや路線を自由に選んで家を建てられます。
家づくりは環境にも左右されることが多いため、土地を自由に決められることで理想の家を実現できます。
注文住宅のメリット2:施工会社を自由に選べる
建築条件なしの土地を購入した場合は、依頼する施工会社を自由に選べます。
「自分の好きな住宅のテイストに仕上げてくれる」「家族構成に合った間取りの提案をしてくれる」「地域密着型でコミュニケーションが取りやすい」などあらゆる観点で、マイホームの建築に最適な施工会社を選択できます。
施工会社選びからこだわりたい人は、注文住宅がおすすめです。
注文住宅のメリット3:家のプランを自由に決められる
注文住宅は家のプランを自由に決められることが、最大のメリットです。
自分の好みのデザインやテイストをたくさん盛り込み、世界でひとつだけのマイホームを実現できます。
注文住宅は、基本的に間取りも自由にプランニング可能です。
可変性のある間取りや仕切を減らした間取りなど、暮らしの快適さを重視した家づくりが可能になります。
家事動線なども考えられるので、より暮らしやすい環境を手に入れられるでしょう。
注文住宅のメリット4:建築中の家の様子を見られる
注文住宅は、着工から竣工まで建設中の家の様子が見られます。
完成までの経過を見ることで、一から家づくりの楽しみを味わえるのが魅力です。
建築から完成までの過程を見て、マイホームに愛着がわくのも注文住宅の醍醐味になります。
建売にはない、注文住宅独自の魅力と言えるでしょう。
注文住宅のメリット5:設備や材料の優先順位を決められる
注文住宅の価格相場は1,000万円~5,000万円代台になるのが一般的で、価格帯に幅があります。
注文住宅は設備や材料の優先順位を決められるので、こだわる部分とコストを落としたい部分にメリハリをつけられます。
予算を抑えたい人や満足のいく設備で豪華な家を建てたい人など、あらゆる人に合わせた家を建てられるのが注文住宅の魅力です。
建売と注文住宅|デメリットの違い
建売も注文住宅も多くのメリットがある一方で、デメリットがあります。
建売と注文住宅のどちらが良いか迷う場合は、デメリットを参考にしてみるのも良いでしょう。
希望の住宅にデメリットがあったとしても、「対策できるかどうか」を確認することも大切です。
建売の4つのデメリット
建売住宅は建築の自由度が低いことが、デメリットの大きな要因となります。
建売住宅のデメリットを詳しく解説します。
建売住宅のデメリット1:規格の外観や内装に満足できないケースがある
建売住宅の外観や内装、設備は無難なものがほとんどです。
高級な材料や設備は使わないため、「安く見える」「個性がない」と感じるケースがあります。
土地の面積も一般的な広さになるため、もっと広い家が良かったと後悔する可能性があります。
こだわりが強い人にとって、大きなデメリットと言えるでしょう。
建売住宅のデメリット2:設計やデザインの自由度が低い
建売住宅は販売業者が企画するため、設計やデザインの自由度が低くなります。
完成前の建売住宅は、床や壁紙を選べる場合もありますが基本的に大きな仕様変更はできません。
建売は不要な設備や間取りを変更できないため、デッドスペースができる可能性もあります。
家庭や子供の成長に合わせた調整ができないケースが多いので、注意しましょう。
建売住宅のデメリット3:似たような家が建ち並ぶのに抵抗がある
建売住宅はまとめて分譲する場合がほとんどなので、同じような外観の家が建ち並ぶことになります。
最近では外壁の色や屋根のデザインを少しずつ変えて販売する会社もありますが、基本的には同じ仕様の外観に。
隣の家が同じような外観だと、「個性がない」と感じる人もいるでしょう。
建売住宅のデメリット4:建築過程を見ることができない
建売住宅はすでに完成しているものがほとんどなので、建築過程を確認できません。
建築過程でしか分からない耐震性や断熱性の工事が、正しく施工されているか確認できなくなります。
建築過程で職人さんに会う機会もなく、どのような人が施工したのか分からず不安になる人もいるでしょう。
注文住宅の3つのデメリット
注文住宅にもデメリットがあります。
自分のこだわりを活かしたい場合、費用や手間がかかることが大きなデメリットです。
注文住宅のデメリットを見ていきましょう。
注文住宅のデメリット1:自分のこだわりが大きいと建築費用が高くなる
注文住宅はデザインや設備、間取りの自由度が高いのがメリットですが、こだわり過ぎてしまうと建築費用が高くなります。
グレードの高い設備や材料、便利な機能を付けると大幅に予算を上回ってしまうことも。
注文住宅はこだわりたい部分の優先順位を決めて、メリハリのある費用配分をしましょう。
自分の要望と見比べて、本当に必要なオプションのみ付けるのがおすすめです。
注文住宅のデメリット2:完成までに時間と手間がかかる
注文住宅は土地を探し、施工会社を決めて一からプランニングする必要があるため時間と手間がかかります。
希望の土地が見つからなければ探すのに時間がかかったり、間取りや内装を選ぶ打ち合わせも多かったりと建売住宅よりも労力がかかるのがデメリットです。
注文住宅を建てる場合は、可能な限り早めに家づくりをスタートさせましょう。
注文住宅のデメリット3:住宅ローンの利用方法が難しい
注文住宅では、土地と住宅を別に購入しなければなりません。
注文住宅は、土地と住宅両方の代金の支払いスケジュールや返済計画を立てる必要があります。
住宅ローンを組む際も手続きが複雑になるため、施工会社の担当者に十分に相談すると良いでしょう。
土地の購入までサポートしてくれる業者であれば、比較的スムーズに工程を進められます。
建売と注文住宅のメリット・デメリットの比較は以下の記事でも詳しく解説しているので、合わせて参考にしてみてください。
建売と注文住宅|価格の違い
建売と注文住宅を比較する際に、建売は割安感があると思う人は多いのではないでしょうか。
建売住宅はまとめて多くの住宅を分譲する場合、建築材料を規格化してコストを抑えることが可能です。
ただし、1件だけ販売されている建売住宅は、注文住宅と価格がそれほど変わらないケースもあります。
<2022 年度 フラット35利用者調査結果>
建て方別融資区分 | 所要資金(対前年度比) | 融資金(対前年度比) |
注文住宅 | 3717万円(+145万円) | 2967万円(+93万円) |
土地付き注文住宅 | 4694万円(+239万円) | 4018万円(+177万円) |
建売住宅 | 3719万円(+114万円) | 3185万円(+64万円) |
住宅金融支援機構が行ったフラット35利用者調査結果によると、建売と注文住宅では所要資金に差がないことがわかります。
注文住宅は予算の範囲でプランニングが可能なので、建売も注文住宅も総費用に変わりはないと言えるでしょう。
建売と注文住宅|寿命の違い
建売は注文住宅より価格が安い場合もあるため、寿命が短いのではないかと考える人もいるでしょう。
建売と注文住宅は、耐震性や耐久性などの品質を保つために定められた建築基準法に則っているため、明確な寿命の差はないと言われます。
「住宅を建てて販売するか」「注文して建てるか」の違いだけなので、同じグレードの住宅であれば建売と注文住宅で大きく寿命が異なることはありません。
建売と注文住宅|入居するまでの期間の違い
建売と注文住宅で入居するまでの期間は、建売の方が短くなります。
建売は気になる物件の住宅が気に入れば、購入を決めることが可能です。
購入が決まったら売買契約を結び、住宅ローンの融資が決定次第引き渡しとなります。
建売が完成している場合は、物件探しから引き渡しまで1か月程と考えましょう。
一方、注文住宅は土地探しと施工会社を探す必要があります。
建設予定地が決まったら、施工会社と住宅のプランを立てます。
建築プランが具体的に固まれば、建築工事請負契約を結び着工です。
注文住宅は打ち合わせが10回以上になる可能性があり、施工期間は3~6か月程です。
注文住宅は土地探しから入居までトータル期間は、1年近くかかるケースもあります。
建売と注文住宅を選ぶときの判断基準
建売と注文住宅はそれぞれ違いがあり、どちらの住宅が適しているかは価値観やライフスタイルによって異なります。
初期費用だけではなく、設計の自由度や立地条件などあらゆる観点から判断しましょう。
自分の建てる家の条件は、優先順位を明確につけることがスムーズに判断するコツです。
ここからは、建売と注文住宅を選ぶときの判断基準を解説します。
理想の住宅にこだわりがあるか
注文住宅は間取りや内装、設備や外観を自由に決められるため理想の住宅を建てられます。
自分のマイホームに理想があり、こだわりたい人は注文住宅をおすすめします。
家のデザインに特に希望はなく、購入のしやすさや立地を重視したい人は建売が良いでしょう。
手間やコストをかけられるか
注文住宅は、土地購入からプランニングまで手間やコストがかかります。
手間やコストを惜しまず、家に入居するまでの過程を楽しめる場合は注文住宅がおすすめです。
一方、転勤や子供の入学など家の入居を急ぐ場合は、スムーズに入居できる建売が良いでしょう。
建売は入居期間が短く、手間をかけたくない人もスムーズに計画を進められます。
土地を持っているか
すでに土地を所有または所有することが決まっている場合は、注文住宅が良いでしょう。
これから土地を購入する人で、手間や時間をかけたくない人は建売がおすすめ。
土地を持っていない人でも、立地条件にこだわりのある人は注文住宅をメインに探しましょう。
【施工実例】シンプルな四角い家注文住宅
長崎県大村市に在る「星野建設」のシンプルな注文住宅の施工事例です。
家の形状や配色、外構などシンプルを極めたスタイリッシュな住宅が完成しました。
白を基調にした内装で、スタイリッシュなデザインにしました。
やわらかな自然光が差し込む、開放的で明るい室内です。
オーナー様のこだわりをたくさん盛り込んだ、シンプルでおしゃれな注文住宅になりました。
建売と注文住宅に関するFAQ3選
建売と注文住宅を検討しているとさまざまな疑問点がでてくる人も多いのではないでしょうか。
ここからは、建売と注文住宅に関するよくある質問をご紹介します。
建売はやめておけと言われるのはなぜ?
建売は注文住宅と比較すると安っぽいイメージがあることや、デザインや間取りの自由度が低い傾向があるからです。
ただし、建売は入居までの期間が短いなどメリットが多い点も加味する必要があります。
建売はメリット、デメリットを押さえて十分に検討すると良いでしょう。
価格の安さだけで決めず、幅広い視点で検討するのがおすすめです。
建築条件付き土地って何?
建築条件付き土地は、売主が指定した建築会社や工務店で家を建てるという条件が付いた土地のことです。
建築をする施工会社は選択できませんが、家づくりのプランは注文住宅とほぼ同じで自由度は高いと言えます。
ただし、建築を依頼する施工会社にこだわりたい場合は、建築条件付き土地は避けた方が良いでしょう。
注文住宅を建てる場合、年収はいくらぐらい必要?
注文住宅を建てる場合、年収は400万円以上がボーダーラインと考えられます。
国土交通省住宅市場動向調査報告書(令和4年度)によると、注文住宅を購入した人の世帯年収は全国で400万円~600万円未満が22%、600万円~800万円未満が25.7%と合わせると50%近い割合になっています。
自己資金が多い場合は問題ありませんが、住宅ローンを考えている場合は少なくとも400万円以上の年収が必要です。
まとめ|建売と注文住宅の建築は実績のある施工会社に依頼しましょう
建売と注文住宅はどちらもメリット、デメリットがあるため、自分に合っているかどうかを確認し比較検討するのがおすすめ。
建売と注文住宅どちらを選んだらよいか迷う場合は、実績のある施工会社を選ぶことも重要です。
経験のある施工会社は、今までの施工実績から自分にぴったりの住宅を提案してくれるでしょう。
これから新築住宅の購入を検討している人は、今回の記事を参考にしてみてください。
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