スマートハウスの初期費用はいくらかかる?費用相場や補助金についても解説

スマートハウスの初期費用はいくらかかる?費用相場や補助金についても解説

スマートハウスの初期費用はいくらかかる?費用相場や補助金についても解説

近年、環境に配慮した省エネ住宅「スマートハウス」が注目されています。

ただし、スマートハウスに興味があっても「初期費用が高いのでは?」と不安に思う人も多いのではないでしょうか。

スマートハウスの初期費用の相場を把握すると、スムーズに資金計画を立てられます。

今回はスマートハウスの初期費用や使える補助金、住むことで得られるメリットについてご紹介。

この記事を最後まで読めば、スマートハウスの理解が深まりスムーズにプランニングができるでしょう。

スマートハウスの新築を検討している場合は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事でわかること

  • スマートハウスの初期費用
  • スマートハウスはランニングコストもかかる
  • スマートハウスの初期費用は補助金で抑えられる

目次

スマートハウスとは?【必要な3つの設備】

スマートハウスとはHEMS(ヘムス) と呼ばれるITを使って電化製品を制御し、エネルギー消費を最適に使う住宅のことを指します。

創エネ・蓄エネ・省エネを上手にコントロールできることにより、快適な生活が実現できるでしょう。

スマートハウスには「HEMS」「太陽光発電」「家庭用蓄電池」という3つの設備が必要とされています。

ここからは、スマートハウスに必要な3つの設備を詳しく解説します。

1.HEMS(ヘムス)

HEMSは「Home Energy Management System」の略称で、住宅でのエネルギー使用量の管理や電力を最適に使用できる設備です。

HEMSにより太陽光発電によって発電され蓄電池へ蓄えられたエネルギーが、最適に住宅の設備に配分されます。

HEMSのモニター画面では、下記の内容が確認可能です。

  • 太陽光発電の発電電力
  • ・蓄電池の電力
  • ・電力の売買状況
  • ・総電力消費量

エネルギーを可視化することで、無駄なく電気を使用できるため効率的に節電ができるでしょう。

2.太陽光発電

太陽光発電も、スマートハウスには欠かせない設備です。

太陽光発電は、エネルギーをつくりだす「創エネ」の役割をもちます。

太陽光によりソーラーパネルで電力を発電し、パワーコンディショナーにより家庭内で使える電力に変換します。

ただし、太陽光発電は太陽が出ている晴れの日の昼間に限り発電が可能です。

太陽光発電での電力が不足した場合は電気を電力会社から買う必要がありますが、電気が余った場合は売電できるのがメリットです。

スマートハウスの太陽光発電について、以下の記事でも詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。

3.家庭用蓄電池

家庭用蓄電池もスマートハウスには、必要な設備です。

家庭用蓄電池は電気を蓄えられるため、必要な時に電力を使用できるのがメリット。

太陽光発電によって発電された電力を家庭用蓄電池に貯えられるため、雨の日や夜間にも電気を使え電気代の節約が可能です。

また、家庭用蓄電池は災害時に、予備電源として使用できるのも良い点になります。

スマートハウスの詳細について、以下の記事でも詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。

スマートハウスの初期費用

スマートハウスは3つの設備を取り入れることで、快適な暮らしが実現できますが「建築費用が高いのでは?」と不安になる人もいるでしょう。

ここからは、スマートハウスの初期費用の相場を設備ごとに解説します。

それぞれの設備の価格相場を知ることで、スマートハウスの建築費用が理解できるでしょう。

1.HEMS(ヘムス)の費用

HEMSの初期費用は、20万〜100万円が相場になります。

設備の機能やグレード、販売店によっても価格は異なります。

またHEMSに対応した最新の家電を使用する必要があるため、家電全てをHEMS対応にする場合はさらに初期費用は高くなるでしょう。

HEMSの導入費用内訳は、下記の通りになります。

<HEMSの初期費用内訳>

HEMS機器価格相場
本体8万~15万円
分電盤10万~20万円
HEMS対応家電購入費(エアコンの場合)10万円~20万円

2.太陽光発電の費用

太陽光発電の初期費用の相場は、一般家庭で多い3~5kwの容量で110万円~150万円です。

太陽光発電の初期費用内訳は、ソーラーパネル、パワーコンディショナー、架台、諸経費、設置工事費が含まれます。

太陽光発電システムの価格は、屋根の形状や容量などによって価格が異なります。

販売店によっても初期費用に大きく差があるため、いくつかの会社から相見積もりをとることが重要です。

3.家庭用蓄電池の費用

家庭用蓄電池の初期費用相場は、90万~250万円程になります。

家庭用蓄電池に使用するリチウムの価格が高騰していることにより、今後も値下がりは見込めないのが現状です。

ただし、太陽光発電の導入とセットで購入することにより、家庭用蓄電池の初期費用は安くなる場合があります。

家庭用蓄電池を検討する際は、太陽光発電と組み合わせて見積もりを比較すると良いでしょう。

スマートハウスはランニングコストもかかる

スマートハウスは初期費用だけではなく、ランニングコストがかかることも把握しておきましょう。

太陽光発電のソーラーパネルは3~4年に一度メンテナンスをする必要があり、1回2~3万円の費用がかかります。

太陽光発電のソーラーパネルの法定耐用年数は17年、パワーコンディショナーは耐用年数が10~15年程と言われているため交換費用も把握しておく必要があるでしょう。

また、家庭用蓄電池の耐用年数は6年と定められているため、交換する必要がでてくる可能性があります。

スマートハウスの設備はメーカー側が保証している場合もあるため、事前に保証期間を確認しましょう。

スマートハウスは初期費用だけではなく、住んでからもお金がかかるためしっかり資金計画を立てることを事前におすすめします。

スマートハウスの初期費用は補助金で抑えられる

初期費用がかかるのがスマートハウスのデメリットですが、国や地方自治体から交付される補助金を活用すると負担を抑えられます。

ここからは、スマートハウスで利用できる補助金を詳しく見ていきましょう。

子育てエコホーム支援事業

子育てエコホーム支援事業は、子育て世帯・若者夫婦世帯が活用できる補助金になります。

エコホーム支援事業者と契約し、省エネ性能の高い新築住宅の購入やリフォーム工事をした場合に補助金が交付される制度です。

スマートハウス購入時にも補助金を利用できる可能性があるため、事務局や施工会社に確認してみましょう。

子育てエコホーム支援事業の対象要件

新築住宅や分譲住宅の購入は、以下のように子育て世帯または若者夫婦世帯が自ら居住するために取得する場合に限ります。

子育て世帯申請時点において、2005年4月2日以降に出生した子を有する世帯
若者夫婦世帯申請時点において夫婦であり、いずれかが1983年4月2日以降に生まれた世帯

長期優良住宅またはZEH水準のスマートハウスの場合も、対象要件に当てはまる可能性が高くなります。

子育てエコホーム支援事業を申請できる住宅の床面積は、50㎡以上240㎡以下が対象要件です。

また、土砂災害特別警戒区域または災害危険区域には、原則建てられないことも要件になります。

※土砂災害特別警戒区域または災害危険区域は、急傾斜地崩壊危険区域または地すべり防止区域と重複する区域に限ります。

子育てエコホーム支援事業の補助金額

子育てエコホーム支援事業は、住宅の種類によって以下のように補助金額が異なります。

住宅の種類補助金額
長期優良住宅100万円 ただし、下記の地域は50万円 ・市街化調整区域 ・土砂災害警戒区域または浸水想定区域
ZEH水準住宅80万円 ただし、下記の地域は40万円 ・市街化調整区域 ・土砂災害警戒区域または浸水想定区域

子育てエコホーム支援事業の申請方法や注意点

工事契約するエコホーム支援事業者が、建築主に代わり交付申請等の手続きを代行します。

エコホーム事業者は交付を受けた補助金を建築主に還元する企業となり、あらかじめ補助金事務局に登録する必要があります。

工事施工業者で補助金申請ができるのは、エコホーム支援事業者に登録した企業のみです。

エコホーム支援事業者は補助金公式サイトで公表されているので、新築住宅を依頼する会社が「エコホーム支援事業者」であるかどうか確認しましょう。

参照:子育てエコホーム支援事業

ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)支援事業

スマートハウスを建てる際は、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)支援事業も利用することが可能です。

ZEH住宅に対して支援される補助金となりますが、条件を満たした「ZEH+」住宅や指定された設備を導入することにより補助額が加算されます。

ZEH支援事業の交付ポイントと補助金額

対象となる住宅交付ポイント補助額
・『ZEH』  
・Nearly ZEH
(寒冷地、低日射地域、多雪地域)  
・ZEH Oriented (都市部狭小地等の2階建以上および多雪地域)  
1.戸建住宅における『ZEH』の定義を満たしていることが条件  
2.SIIに登録されているZEHビルダー/プランナーが関与(建築、設計または販売)する、住宅
55万円/戸
・『ZEH+』  
・Nearly ZEH+ (寒冷地、低日射地域、多雪地域)
1.戸建住宅における『ZEH』の定義を満たし、以下の(1)と(2)を満たすことが条件
  (1)更なる省エネルギーの実現 (省エネ基準から25%以上の一次エネルギー消費量削減)
  (2)以下の再生可能エネルギーの自家消費拡大措置のうち2つ以上を導入することが必要  
・外皮性能の更なる強化 ・高度エネルギーマネジメント・電気自動車(PHV車を含む)を活用した、自家消費の拡大措置のための充電設備または充放電設備を設置  
2.SIIに登録されているZEHビルダー/プランナーが関与(建築、設計または販売)する住宅が条件
100万円/戸

ZEH住宅をさらにハイグレード仕様にする場合、10~25万円の加算金が追加されます。

ハイグレード仕様とは熱等性能等級6以上の外皮性能かつ設計一次エネルギー消費量(再生可能エネルギーを除く)が、基準一次エネルギー消費量から30%以上削減した住宅のことです。

ZEH支援事業は追加設備を導入すると、さらに加算金が追加されます。

<ZEH追加設備加算金額>

追加補助対象設備加算金額
蓄電システム上限20万円
直交集成板(CLT)定額90万円
地中熱ヒートポンプ・システム定額90万円
PVTシステム65万円、80万円、90万円
(注)方式、パネル面積により異なる
液体集熱式太陽熱利用システム12万円、15万円
(注)パネル面積により異なる

ZEH支援事業の注意点

ZEH補助金の交付を受けるには、工事完了後の完了報告提出が必要になります。

提出書類に不備があると補助金の交付が遅れる可能性があるため、十分に確認して提出しましょう。

参照:一般社団法人環境共創イニシアチブ

【長崎県】自家消費型の太陽光発電等の補助金

長崎県は「自家消費型の自家消費型の太陽光発電等の補助金」があり、スマートハウスでも活用できる場合があります。

市町を通しての補助になるため、詳細は市町の事務局に問い合わせをする必要があります。

【長崎県】自家消費型の太陽光発電等の補助金対象要件と補助金額

自家消費型の太陽光発電等の補助金は設備によって、対象要件が異なります。

市町によっても条件に違いがあるため、それぞれの事務局に確認をしましょう。

設備補助金額注意事項
太陽光発電5万円/㎾または、 7万円/㎾FIT、FIPの認定取得不可
蓄電池費用の1/3蓄電池のみの設置は補助対象外 太陽光発電補助で導入する設備の付帯設備で導入する場合のみ補助
ZEH55万円/戸ZEHは、エネルギー収支をゼロ以下にする住宅 断熱等で省エネし、太陽光発電等の再エネでエネルギー収支のバランスをとる家
ZEH+100万円/戸

【長崎県】自家消費型の太陽光発電等の補助金の注意事項

国の予算を財源とする補助金については、併用して申請できません。

市町により補助の対象要件や申請受付期間が異なる場合があるため、注意しましょう。

参照:自家消費型の太陽光発電等の補助金

スマートハウスで活用できる補助金について、以下の記事でも詳しく解説しているのでぜひチェックしてみてください。

スマートハウスの5つのメリット

スマートハウスは初期費用がかかりますが、メリットが多くあるため長い目で見るとお得になります。

ここからは、スマートハウスのメリットを見ていきましょう。

1.家庭内のエネルギー使用を把握できる

スマートハウスは、家庭内のエネルギー使用を把握できるのがメリットです。

HEMSにより、家庭内の消費エネルギーが見える化できるので無駄なエネルギー消費を把握できます。

HEMS対応の家電を使用すれば、遠隔操作や自動制御も可能に。

また、遠隔で電気を消すことや、エアコンのスイッチを早めに入れることも可能です。

HEMSによりエネルギー使用を把握することで、電気代の節約ができます。

2.光熱費の削減ができる

スマートハウスは、光熱費の削減ができるのもメリットです。

スマートハウスは太陽光発電システムで電力をまかない、使いきれない電力は売却できます。

さらに家庭用蓄電池を活用すれば、深夜電力を使えます。

太陽光発電を導入し、蓄電池を組み合わせることで効率的に電気を利用し光熱費が削減できるでしょう。

3.災害時に電気が使える

スマートハウスは災害時に、電気が使えるのもメリットです。

太陽光発電でつくられた電力は、家庭用蓄電池に貯められるため昼夜を問わず電気を使用できます。

地震や台風の被害により停電になった時は、家庭用蓄電池の電力を使用すれば普段通りの生活が送れます。

長期間の停電を余儀なくされる際にも、太陽光発電と家庭用蓄電池を組み合わせて導入すれば生活に支障をきたすことはないでしょう。

4.生活の利便性が上がる

スマートハウスは生活の利便性が上がるのも、大きなメリットです。

HEMSに対応した家電や設備を導入することで、ドアの開錠や施錠の管理、エアコン操作、子供の見守りなどが可能になります。

HEMSによりエネルギーの見える化ができることで、効率的に電気を使え快適な暮らしが実現するでしょう。

5.環境に配慮できる

スマートハウスは、環境に配慮できるのも良い点です。

家庭でエネルギーを無駄なく使えることにより、二酸化炭素排出量を削減できます。

ZEH住宅などの環境に配慮できる住宅は、補助金対象にもなるため建築費用の負担を減らせるのもメリットといえるでしょう。

スマートハウスのメリットについて、以下の記事でも詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。

スマートハウスを建てる際の3つの注意点

スマートハウスを検討する場合には、注意点を押さえることも大切です。

電気量が天候に左右されることや定期的なメンテナンスの必要性などを知っておくことで、住んでから後悔することが少なくなるでしょう。

1.電気量が天候に左右される

太陽光発電を導入した場合、発電できる電気量が天候に左右されます。

雨の日や曇りの日は日照時間が少ないことにより、太陽光発電の発電量は少なくなるでしょう。

太陽光発電による電力が少ない場合は、電力会社から電気を買う必要があります。

太陽光の発電量が少ない場合は売電もできないため、導入する際は1年を通した売電量のシミュレーションを行うと良いでしょう。

2.定期的なメンテナンスをする必要がある

スマートハウスは、定期的なメンテナンスをする必要があります。

スマートハウスに必要とされる「HEMS」「太陽光発電」「家庭用蓄電池」には寿命があります。

設備にはそれぞれ耐用年数がありますが、それを過ぎた場合は故障する可能性が高く交換しなければなりません。

また、太陽光発電は、3~4年ごとにメンテナンスが必要であるのも注意点です。

スマートハウスの設備のメンテナンスは、専門的な知識が必要であるため費用がかかることも把握しておきましょう。

3.実績のある施工会社に依頼する

スマートハウスは、実績のある施工会社に依頼することも重要です。

スマートハウスは設備を導入する必要があるため、設置するための専門知識や技術力が求められます。

スマートハウスの経験豊富な会社であれば、ノウハウがあり適正な価格で快適なスマートハウスを提案してくれるでしょう。

また、スマートハウスの建築を得意とする施工会社であれば、保証やアフターサービスが充実しているのもポイント。

長年住み続ける場合でも、安心して施工を任せられます。

星野建設は、スマートハウスの施工実績が豊富です。

スマートハウスについて相談したい場合は、星野建設にお気軽にご連絡ください。

まとめ|スマートハウスの初期費用を把握した上で資金計画を立てましょう

今回は、スマートハウスの初期費用相場や補助金についてご紹介しました。

スマートハウスは、省エネに取り組みながら快適な暮らしが実現できます。

ただし、初期費用は高めになるため、ランニングコストも考慮した上で資金計画を立てる必要があります。

お住いの地域の補助金を活用すれば、費用負担は抑えられるでしょう。

スマートハウスに興味のある場合は、今回の記事を参考にしてみてください。

星野建設は、スマートハウスの施工実績が豊富です。

スマートハウスの新築をご検討の方は、星野建設にお気軽にご相談ください。

大正10年の創業以来、星野建設は地元密着・地域貢献で新築住宅・リフォーム・リノベーションを提供してきました。

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