高気密・高断熱の住宅のデメリット5選!メリットや後悔しない住まい選びのポイントも解説
高気密・高断熱の住宅のデメリット5選!メリットや後悔しない住まい選びのポイントも解説
「高気密・高断熱」という言葉を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
気密性と断熱性の高さが魅力の高気密・高断熱の住宅。
快適な暮らしを実現させるためにも、高気密・高断熱の住宅のメリットだけではなく、デメリットまで理解した上で住宅を建築したいですよね。
今回の記事では、高気密・高断熱の住宅のデメリットを5つ厳選して詳しく解説します。
メリットや後悔しない住まい選びのポイントもあわせて紹介。
最後まで読み進めることで、高気密・高断熱の住宅に関する理解が深まるでしょう。
注文住宅を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
高気密高断熱の住宅を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 高気密・高断熱の住宅のメリットとデメリット
- 高気密・高断熱の住宅を選ぶ際のポイント
目次
高気密・高断熱の住宅とは
高気密・高断熱の住宅とは、気密性と断熱性に優れている家を指します。
気密性と断熱性の性能は、以下のとおりです。
【気密性と断熱性】
・気密性:室内と室外の空気の出入りを防ぐ機能
・断熱性:室内と室外の熱の移動を防ぐ性能
気密性を高めるために、天井・壁・床・窓枠などの隙間をつくらないように施工されています。
室内の空気が室外に逃げにくくなるため、夏は涼しく冬は暖かい住空間で快適に過ごせるのが魅力です。
断熱性を高めるために、天井・壁・床下などに断熱材を設置しています。
熱伝導率が小さい断熱材であるほど、断熱性が高まります。
熱伝導率とは、熱の伝わりやすさを示すものです。
一般社団法人 住宅性能評価・表示協会「長期優良住宅認定等に係る技術的審査マニュアル(2015)」では、JISで定める断熱材の熱物性値が掲載されています。
主な断熱材の熱物性値は、以下のとおりです。
【主な断熱材の熱物性値(熱伝導率 λ)】
軽量気泡コンクリートパネル(ALCパネル) | 0.19 |
タタミボード | 0.05 |
グラスウール断熱材(通常品 10-50) | 0.050 |
グラスウール断熱材(高性能品 HG10-47) | 0.047 |
ロックウール断熱材(LA) | 0.045 |
硬質ウレタンフォーム断熱材(1種) | 0.029 |
ポリエチレンフォーム断熱材(1種 1号・2号) | 0.042 |
フェノールフォーム断熱材(1種 1号 A I、A II) | 0.022 |
断熱材の種類によって、性能の高さや特徴などは異なります。
高性能な断熱材は費用が高くなる傾向があるため、予算を考慮して選ぶと良いでしょう。
【参考】一般社団法人 住宅性能評価・表示協会|長期優良住宅認定等に係る技術的審査マニュアル(2015)
高気密・高断熱の住宅のデメリット5選
高気密高高気密・高断熱の住宅のデメリットは、以下の5つです。
デメリットも理解した上で、注文住宅を建築しましょう。
空気がこもりやすい
高気密・高断熱の住宅は、一般的な住宅よりも気密性が高いのが特徴です。
しかし、室内と室外の空気の出入りを抑制することで気密性が高まるため、室内の空気がこもりやすくなります。
室内に空気がこもってしまうと、息苦しさや気持ち悪さを感じてしまうことも。
また、空気がこもった状態が続くと、建材から発散される化学物質やハウスダストが室内に溜まってしまいます。
シックハウス症候群やアレルギー症状を引き起こす恐れもあるため、十分な換気を行いましょう。
2003年(平成15年)7月に、建築基準法で24時間換気システムの設置が義務付けられました。
24時間換気できるため、空気汚染についての心配がなくなるのではないでしょうか。
定期的にフィルター交換や清掃を行うことで、空気がこもらない快適な暮らしが実現できるでしょう。
ただし、換気システムの配置と換気量を重視して選ぶ必要があります。
換気システムを選ぶ際は、注文住宅の建築を依頼する業者に相談して決めましょう。
【参考】厚生労働省|改正建築基準法
内部結露が発生する
内部結露が発生しやすいのが、高気密・高断熱の住宅のデメリットです。
内部結露とは、室内の暖かい空気が壁の内部に侵入し、天井裏や床下に生じる結露です。
高気密・高断熱の住宅は気密性が高いため、室内の湿度が高くなる傾向があります。
湿度が高まり内部結露が生じて、建材の劣化を進行させてしまう可能性も。
さらに、結露を放置するとカビが繁殖しやすくなります。
家族の健康に悪影響を及ぼすこともあるため、内部結露を防ぐ対策を行いましょう。
高気密・高断熱の住宅は、24時間換気システムの設置が義務付けられているため、効率良く換気ができます。
しかし、換気システムの性能が低くうまく稼働しないと、十分に換気を行えません。
内部結露によるカビの発生を防ぐために、換気システムの性能を重視しましょう。
冬場の空気の乾燥が気になる
高気密・高断熱の住宅は、冬場に空気の乾燥を感じやすくなります。
空気の乾燥により、肌のかゆみや痛みなどの肌トラブルに悩んでしまうこともあるでしょう。
また、空気が乾燥するとウイルスが飛沫しやすくなるため、風邪や感染症にかかりやすくなります。
家族の健康を第一に考えて暮らすためにも、冬場の乾燥対策を行いましょう。
乾燥を防ぐために重要なのが、加湿です。
加湿器を置いたり、ルームミストを使用したりするのも良いでしょう。
入浴後に浴室の扉を開け、洗濯物を部屋干しするのもおすすめです。
使用できる暖房器具が制限される
高気密・高断熱の住宅は、暖房器具の使用制限があります。
気密性が高いのが高気密・高断熱の住宅の魅力。
しかし、気密性の高さから石油ストーブやガスファンヒーターなどを使用できないのが一般的です。
石油ストーブやガスファンヒーターを使用すると、室内の酸素濃度が低下します。
一酸化炭素濃度が高まると、一酸化炭素中毒の危険性も考えられます。
一酸化炭素中毒とは、一酸化炭素を吸い込むことで血液の酸素運搬能力が低下し、軽度な頭痛や吐き気などが生じる症状です。
さらに一酸化炭素を吸い込み続けると、症状が重篤になり昏倒や致命傷にいたるといわれています。
一酸化炭素中毒を防止するために、石油ストーブやガスファンヒーターの使用を控えましょう。
高気密・高断熱の住宅の断熱効果を最大限に発揮できるように、高性能な断熱材を選ぶと安心です。
断熱性の高い窓枠や窓ガラス、カーテンを選ぶのも効果的です。
【参考】厚生労働省|安全衛生キーワード 一酸化炭素中毒(CO中毒)
建築費用が高くなる傾向がある
高気密・高断熱の住宅は、一般的な住宅よりも建築費用が高くなる傾向があります。
断熱材や窓など性能の高い建材を選ぶことも高いため、材料費がかかってしまいます。
換気システムや冷暖房設備の性能も重視するため、設備費用もかかるでしょう。
ただし、高気密・高断熱の住宅をコスト重視で選んでしまうと後悔することも。
価格の安さだけで高気密・高断熱の住宅を建築すると、住み心地の悪さを感じることもあります。
また、必要以上に冷暖房設備を稼働させると光熱費がかかるため、ランニングコストがかかります。
長期目線で考えると経済的にも負担となるので、コストだけで高気密・高断熱の住宅の建築を決めないようにしましょう。
長崎県では、新築で活用できる補助金や助成金もあります。
注文住宅の建築費用を抑えるために、ぜひ参考にしてみてください。
高気密・高断熱の住宅のメリット7選
高気密・高断熱の住宅のメリットは、以下の7つです。
最高の注文住宅を建築するためにも、ぜひ参考にしてみてください。
夏は涼しく冬は暖かい
高気密・高断熱の住宅は、夏は涼しく冬は暖かい住空間を保てます。
一年中快適に過ごせるのが、高気密・高断熱の住宅の魅力ではないでしょうか。
天井・壁・床・窓枠の隙間がないように施工されているため、室内と室外の空気の出入りがありません。
また、天井・壁・床下などに高性能の断熱材を設置しているため、室内と室外の熱の移動を防止できます。
高気密・高断熱の住宅は気密性と断熱性が高いため、季節に関係なく快適に過ごせます。
部屋の温度を一定に保てる
部屋の温度を一定に保てるのが、高気密・高断熱の住宅のメリットです。
気密性と断熱性が高いため、室内を快適な温度の状態を保てます。
また、部屋ごとの温度変化も最小限にできるので、ヒートショックを防ぐことにもつながります。
ヒートショックとは、気温変化により血管が上下して発症する「脳内出血」「大動脈解脳梗塞」「心筋梗塞」などの病気のことです。
たとえば、浴室や脱衣場の温度差がある場合は、ヒートショックが起こりやすくなります。
高気密・高断熱の住宅は部屋の温度変化を最小限にできるので、ヒートショックが起こりやすい高齢者と同居する場合でも安心です。
【参考】社会福祉法人 恩賜財団 済生会|冬場に多発! 温度差で起こるヒートショック
室内干しでも洗濯物が乾きやすい
高気密・高断熱の住宅は、室内に洗濯物を干しても乾きやすいのが特徴です。
晴天の日にベランダや庭などに洗濯物を干していても、雨が降っている日は室内干しをしなければなりません。
室内干しで気になるのが、洗濯物の乾きにくさではないでしょうか。
室内干しでも洗濯物が乾きやすいのが、高気密・高断熱の住宅の魅力です。
「屋外に干すのがめんどくさい」というニーズにも、対応してくれます。
洗濯物の生乾きの臭いに悩むこともありません。
雨の日が続く日でも洗濯ができるので、効率良く家事を行えます。
結露やカビが発生しにくい
高気密・高断熱の住宅は、24時間換気システムの設置が義務付けられているため、効率よく換気ができます。
十分に換気を行えるので、結露やカビが発生しにくいのが特徴です。
ただし、断熱性の低い窓枠や窓を設置すると室内と室外の熱の影響を受け、結露が生じることもあります。
結露の発生により、建材や周囲の家具などが腐食する恐れもあるため、断熱性の高い建材を選ぶことが重要です。
また、窓枠や窓に隙間ができてしまうと気密性が低下してしまいます。
窓枠や窓に隙間をつくらないために、施工経験が豊富な業者に依頼すると安心です。
24時間換気できる
2003年(平成15年)7月、建築基準法で24時間換気システムの設置が義務付けられました。
24時間換気システムの設置義務は、シックハウス症候群の対策を目的としています。
住宅の場合は、0.5回/h時間以上の換気が必要です。
換気システムには、以下の種類があります。
【換気システムの種類】
第1種換気 | 給気口と排気口の両方に機械換気装置を設置 |
第2種換気 | 給気口に機械換気設備を設置、排気口は自然換気 |
第3種換気 | 給気口は自然換気、排気口に機械換気設備を設置 |
高気密・高断熱の住宅は、気密性が高く室内の空気がこもってしまうため、第1種換気を選ぶのがおすすめです。
しかし、第1種換気は3つの換気の中でも維持管理が高くなります。
注文住宅の初期費用と維持費用を考慮した上で、換気システムを選びましょう。
防音性が高い
高気密高断熱の住宅は気密性が高いため、防音性が高いのが特徴です。
車両や電車など室外の音が室内に伝わりにくいため、騒音に悩むことはないでしょう。
睡眠時も室外の音に影響されないため、ストレスを感じずに朝までぐっすり眠れます。
また、テレビの音や家族の話し声などが室外に漏れにくいため、近隣住民とのトラブルを避けられます。
高気密・高断熱の住宅は、小さな子どもやペットを一緒に暮らす方にとっても、安心できるのではないでしょうか。
光熱費を削減できる
高気密・高断熱の住宅は、気密性と断熱性に優れていることから、光熱費の削減も期待できます。
気密性が高いため室内と室外の空気の移動を抑制できる上、断熱性の高さから熱の移動を抑制できます。
冷暖房設備を効率良く使えるので、光熱費を削減できるでしょう。
光熱費を削減できるのは、経済的にも嬉しいポイントではないでしょうか。
建築費用だけではなく、ランニングコストである光熱費も考慮して注文住宅を選びましょう。
後悔しない高気密・高断熱の住宅を選ぶ5つのポイント
高後悔しない高気密・高断熱の住宅を選ぶポイントは、以下の5つです。
5つのポイントを押さえた上で、注文住宅を建築しましょう。
性能に優れた断熱材を設置する
高気密・高断熱の住宅は、一般的な住宅よりも高性能な断熱材を使用しているのが特徴です。
断熱性能を高めるために、熱伝導率が小さい断熱材を天井・壁・床下などに設置しています。
断熱材には複数の種類があるため、性能や費用を考慮して選ぶのがおすすめです。
どのような断熱材を選ぶべきか迷った場合は、高気密・高断熱の住宅の施工実績が豊富な業者に相談しましょう。
窓の性能・数・配置にこだわる
高気密・高断熱の住宅を建築する際は、断熱材だけではなく窓の性能・数・配置にもこだわりましょう。
住宅の中で熱の影響を受けやすい場所は、窓などの開口部です。
夏に開口部から入る熱は73%、冬に開口部から逃げる熱は58%といわれています。
窓からの熱の出入りを防ぐために、断熱性と日射遮蔽性に優れた窓を選ぶのがおすすめです。
また、窓の数や配置も重要です。
窓の数が多いと熱の影響を受けやすく、西向きの部屋に窓があると西日の影響を受けやすくなります。
窓から受ける熱の影響を最小限にするために、断熱サッシにしたり複層ガラスにしたりするのが良いでしょう。
【参考】一般社団法人 日本建材・住宅設備産業協会|Q&A Q9 開口部からの熱の出入りは、どの位あるのですか?
高気密・高断熱の施工実績のある業者に建築を依頼する
高気密・高断熱の住宅を建築する際は、施工実績のある業者に依頼しましょう。
快適な暮らしを送るためには、気密性や断熱性の高さが求められます。
ただ、断熱材・窓などの建材や換気システムを選ぶ際、豊富な知識が必要です。
また、職人の腕によって気密性の高さが変わることも考えられます。
住宅の建築実績が豊富な業者の中でも、高気密・高断熱の住宅の施工実績があるかどうかを確かめてから、建築を依頼すると安心です。
星野建設では、アパートの家賃並みで理想の暮らしを実現できる高気密高断熱の住宅を提供しております。
高気密高断熱の住宅に関して不安なことは、フォームからお問い合わせができます。
以下より、お気軽にご相談ください。
施工後の保証やアフターフォローが充実している
高気密・高断熱の住宅を建築する際、施工後の保証やアフターフォローが充実しているかも確認しましょう。
注文住宅の建築後、何らかの不具合が発生する可能性もあります。
住宅の建築を行なっている業者によって異なりますが、施工後の保証やアフターフォローが充実していれば、安心して暮らせるのではないでしょうか。
保証やアフターフォローについて確認してから、注文住宅の建築を依頼しましょう。
住宅展示場や見学会で高気密・高断熱の住宅を実感する
高気密・高断熱の住宅を検討している場合は、住宅展示場や見学会で実感してから建築を決めましょう。
高気密・高断熱の住宅のメリットやデメリットを理解しても、住んでみなければわからないこともあります。
一般的な住宅とは異なる点があるのが、高気密・高断熱の住宅。
後悔しない住まい選びをするために、高気密・高断熱の住宅を実感するのがおすすめです。
また、住宅展示場や見学会では、不安なことや疑問に感じていることを住宅のプロに直接相談できます。
星野建設では、モデルハウスの見学を受け付けております。
モデルハウスへのご来場は事前に予約が必要となるので、以下よりお申し込みの上、モデルハウスにご来場ください。
【施工事例】健康にも家計にもやさしい高気密・高断熱の住宅
高「島原で新築マイホームを持ちたい」とご希望だったT様。
島原の気候にピッタリなマイホームでの暮らしが実現しました。
窓もサッシも高性能で、部屋が寒さを感じない高気密高断熱の住宅。
冷暖房の使いすぎを防げるので、健康にも家計にも嬉しい住まいです。
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デメリットとメリットを考慮して高気密・高断熱の住宅を建築するかを検討しましょう!
今回は、高気密・高断熱の住宅のデメリットを5つ解説しました。
高気密・高断熱の住宅のメリットはさまざまです。
ただ、後悔しない暮らしを送るために、デメリットまで理解した上で注文住宅を建築しましょう。
今回紹介した後悔しない住まい選びのポイントも、ぜひ参考にしてみてください。
大正10年の創業以来、星野建設は地元密着・地域貢献で新築住宅・リフォーム・リノベーションを提供してきました。
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