高気密高断熱の家が寒い理由|対策や効率的なエアコンの使い方も解説

高気密高断熱の家が寒い理由|対策や効率的なエアコンの使い方も解説

高気密高断熱の家が寒い理由|対策や効率的なエアコンの使い方も解説

高気密高断熱の家を建てて、冬は暖かく夏は涼しく過ごしたいという人は多いのではないでしょうか。

ただし、高気密高断熱の家のはずなのに「冬は寒い」という意見をインターネットで見かけることがあります。

高気密高断熱の家が寒い理由はいくつかあり、適切な対策をすると冬でも快適な室温を保てるでしょう。

今回は高気密高断熱の家が寒い理由や対策、効率的なエアコンの使い方も解説します。

一年中快適に暮らせるマイホームを計画している場合は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事でわかること

  • 高気密高断熱の家が寒い4つの理由
  • 高気密高断熱住宅を建てる際の冬の寒さ対策
  • 【冬の節電対策】高気密高断熱の家でエアコンを効率的に使う5つの方法

高気密高断熱の家が寒い4つの理由

高気密高断熱の家は隙間を少なくし、外気の影響を受けにくくした気密性・断熱性にすぐれた家のことです。

気密性・断熱性の高い家は快適な室温で暮らせるのがメリットですが、インターネットなどでは「冬は寒い」という口コミがあります。

なぜ高気密高断熱の家が、寒いと言われるのでしょうか。

1.暖房や採暖が不十分だから

住宅の暖房や採暖が不足すると、高気密高断熱の家でも寒くなります。

気密性・断熱性が高いと冷たい外気は家に入り込みにくくなりますが、元々室温が低い場合に暖かくなるわけではありません。

ただし、暖房をつけて採暖をすれば暖かい空気を室内にキープしやすくなるため、寒さを感じにくい家になります。

高気密高断熱の家は、暖房や採暖で冬でも暖かい室温で過ごせるでしょう。

2.気密性が不十分だから

高気密高断熱の家が寒い理由は、気密性が不十分であることが挙げられます。

家の気密性が不十分だと隙間風が入りやすく、室内の暖かい空気が外に逃げます。

住宅の気密性を上げるには、施工会社の高い技術が必要です。

施工会社の工事の方法により気密性が保たれないと、冬に寒いと感じるでしょう。

3.断熱材の設置が不十分だから

断熱材の設置が不十分である家は、冬に寒いと感じるでしょう。

たとえば、間取りに凹凸があることや複雑な屋根の形などのデザイン重視の住宅は、断熱材を設置できない箇所ができる場合があります。

断熱材を施工できない場所があると、住宅は外気の影響を受けやすくなります。

高気密高断熱の家は家の設計も考慮する必要があるため、施工会社と良く相談して計画しましょう。

4.換気方法によっては寒い外気が入るから

高気密高断熱の家は換気方法によって冷たい外気が家に入るため、寒くなることがあります。

住宅の換気を自然給気、排気を換気扇で行う第3種換気システムにすると、外の空気がそのまま家の中に入り込みます。

高気密高断熱の住宅の換気を選ぶ際は、機械で計画的に給気できる第1種換気システムを導入すると家の中が寒いと感じにくくなるでしょう。

高気密高断熱の家のデメリットについては、以下の記事でも詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。

高気密・高断熱の住宅のデメリット5選!メリットや後悔しない住まい選びのポイントも解説

高気密高断熱住宅を建てる際の冬の寒さ対策

高気密高断熱住宅は、対策をすれば冬に寒いと感じることは少ないでしょう。

ここからは、高気密高断熱住宅を建てる際の冬の寒さ対策をご紹介します。

1.住宅の気密性・断熱性を把握する

高気密高断熱の家をプランニングする際は、住宅の気密性・断熱性を把握することが大切です。

気密性・断熱性を理解した上で、施工会社で設定している断熱性の目標数値や実績を確認するのがおすすめ。

高気密高断熱住宅の経験豊富な会社であれば、最低限保証している数値を提示してくれるでしょう。

高気密高断熱の家は、「C値」「UA値」の数値で、表されます。

C値住宅全体の隙間があるかを示した数値
隙間の面積÷住宅の延床面積 数値が低ければ低いほど気密性が高い
UA値家の中から外部への熱の逃げやすさを示した数値
数値が低ければ低いほど断熱性が高い

<高気密C値の基準>

C値内容
5.0未満高気密とは言えない隙間
2.0未満中程度の気密性 室内温度は安定性がある
1.0未満外部の温度変化にも左右されない隙間 遮音効果
0.5未満諸外国で採用されている基準 十分な気密性

<高断熱UA値の基準>

国土交通省のホームページによると、高断熱と言われる場合のUA値の基準は地域によって異なります。

省エネ住宅の「ZEH住宅」や「長期優良住宅」の基準となっている断熱等級5以上の断熱性の場合、UA値は0.4~0.6以上とされています。

住宅を建てる土地の気密性・断熱性の基準となる数値は、施工会社に確認すると良いでしょう。

参照:国土交通省「断熱性能」

2.間取りをシンプルにする

高気密高断熱の住宅は、間取りをシンプルにすると寒さ対策ができるでしょう。

間仕切りを減らしシンプルな間取りは、断熱材を十分に設置できるため隙間が少なくなります。

凹凸のあるデザインの場合、断熱材が部分的にしか設置できず外気の影響を受けやすくなります。

高気密高断熱の住宅を建てる際は、家の形状についても十分に検討する必要があるでしょう。

3.第一種換気システムを導入する

高気密高断熱住宅の寒さ対策には、第一種換気システムを導入するのがおすすめです。

第一種換気システムは機械的に給気・排気ができるので、計画的に換気ができます。

全熱交換型の第一種換気システムは、室内の空気を廃棄する時に熱を改修し給気する空気に戻す仕組みです。

第一種換気システムを導入すると温度や湿度を調整できるので、冬は寒くなりにくいでしょう。

高気密高断熱の家のメリット

高気密高断熱の家は適切な対策をとれば、冬でも暖かく過ごせることが分かりました。

ここからは、気密性・断熱性が高い家のメリットをご紹介します。

1.一年を通して快適に過ごせる

高気密高断熱の家は、一年を通して快適に過ごせるのがメリットです。

外気の侵入や室内の空気の流出を防げるので、急激に室内が寒くなったり暑くなったりすることはありません。

部屋の温度差によって引き起こされる、ヒートショックのリスクも減らせるでしょう。

2.光熱費を節約できる

高気密高断熱の家は、光熱費を節約できるのもメリットです。

外気の影響を受けにくいことから、エアコン使用を抑えて快適な室温を保てるのが理由です。

高気密高断熱の家は冬はエアコンの設定温度を低めにすることで、電気代の節約につながるでしょう。

3.結露が発生しにくい

高気密高断熱の家は、結露が発生しにくいのもメリットの一つです。

結露は外の温度と室内の温度の差が大きいと、起こりやすくなります。

結露により湿気がたまるとダニやカビの原因になるため、家の劣化につながります。

気密性・断熱性を高くすると、外気の影響を受けにくいため結露を防げるでしょう。

4.洗濯物が乾きやすい

高気密高断熱住宅は、洗濯物が乾きやすいのもメリットです。

高断熱の家は外気だけではなく、湿気も室内に入り込みにくい特徴があります。

雨が続く日でも室内は湿度が高くならないため、室内干しで洗濯物が乾きます。

エアコンやサーキュレーターを併用すれば、空気の流れが生まれより洗濯物が乾きやすくなるでしょう。

5.防音効果がある

高気密高断熱の家は、防音効果があるのもメリットでしょう。

防音効果があるのは、断熱材を設置しており、室内の音が屋外に漏れにくいからです。

遮音効果により外からの音も聞こえにくく、部屋の中が静かな状態になります。

高気密高断熱の家は冬エアコンなしでも過ごせるのか【結論:過ごせない】

結論から言うと、高気密高断熱の家は冬にエアコンなしでは過ごせません。

冬の室内の最適温度は、20℃と言われています。

どんなに断熱性が高い家でも、室温は徐々に外気温に近づきます。

冬に室内の暖かさをキープするには、エアコンなどの暖房を利用するのは必須です。

健康的な生活を送るためにも、暖房が必要であることを理解しておきましょう。

【冬の節電対策】高気密高断熱の家でエアコンを効率的に使う5つの方法

高気密高断熱の家は、エアコンの使用を最小限に抑えて室内を最適温度にすることが可能です。

ここからは、冬の節電対策にエアコンを効率的に使う方法をご紹介します。

1.エアコンを自動運転にする

エアコンは自動運転にすると、節電効果があるでしょう。

エアコンはスイッチを入れてから、部屋の温度を設定温度にする間が一番消費電力を使います。

そのため、弱運転などでエアコンを使うと暖かくなるのに時間がかかるため消費電力が増えます。

自動運転であれば、早めに部屋の中を温かくできるので電力を節約できるでしょう。

2.エアコンの風を下向きに変える

冬はエアコンの風を下向きに変えることで、効率的に室内を暖められます。

暖かい空気は上に、冷たい空気は下にたまる性質があるためエアコン暖房は下向きにすると空気の循環がよくなります。

効率良く空気循環ができるとエアコン使用も抑えられ、節電につながるでしょう。

3.サーキュレーターで空気を循環させる

サーキュレーターで空気を循環させると、エアコンの暖房効率が上がります。

サーキュレーターを上向きにすると上にたまった空気が循環し、部屋の中が暖まりやすくなります。

部屋の中の空気を効率的に循環させることで、エアコンを必要以上に使わなくても快適な室温を保てるでしょう。

4.加湿器を設置する

冬場は室内が乾燥するため、加湿器を設置するのがおすすめです。

湿度が高いと体感温度が上がるため、寒い部屋が暖かく感じる効果があります。

冬場は加湿器を設置することで室内が暖かくなり、エアコン使用を抑えられるでしょう。

5.フィルターはこまめに掃除する

エアコンのフィルターをこまめに掃除すると、エアコンを効率良く使えるでしょう。

フィルターにゴミなどがついていると、エアコンに負荷がかかり電気代がかかります。

本来のエアコンのパワーを出せないと、暖房の効きも悪くなります。

エアコンのフィルターを掃除して最適な状態で使用すると、節電につながるでしょう。

高気密高断熱の家に適したエアコンについて、以下の記事でも詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。

高気密高断熱の家に適したエアコンとは?選び方のポイントと注意点も詳しく解説

新築住宅実例】光熱費を節約して快適に暮らせるZEH住宅の家

高気密高断熱のZEH住宅にして、1年中快適な室温を実現した星野建設の施工事例です。

気密性と断熱性を高めたことで、エアコン使用は最小限に。

寒い冬でも、電気代の節約ができる家になりました。

室内は、可能な限りフラットな空間づくりにこだわりました。

お子様が安全に暮らせるように、テレビの配置は壁とフラットになるように設計しています。

家族皆が健康で安心して暮らせる、こだわりの家が完成しました。

まとめ|高気密高断熱の家は実績のある施工会社に依頼しましょう

今回は、高気密高断熱の家が寒い理由や対策をご紹介しました。

高気密高断熱の家はメリットが多くありますが、適切な工事が行われていないと気密性が保たれず冬に寒いと感じるでしょう。

気密性・断熱性の高い家を建てるには、施工実績のある会社に依頼するのがおすすめです。

高い施工技術だけではなく入念な換気計画求められるため、経験のある施工会社に依頼することが重要になります。

高気密高断熱の家が寒いのではないかと不安に感じている方は、ぜひこの記事を参考に検討してみてください。

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